空の巣症候群とは?そして背景
空の巣症候群(からのすしょうこうぐん、Empty nest syndrome)は、子どもが家を出たり結婚したりしたときに、多くの女性が感じる憂うつで不安になる苦しみの一般的な信念を表す言葉である。子育てが終わり、子供が家を巣立っていったあたりからこの症状が出てくることが多いためこのように呼ばれる。子供が自立し、夫は仕事で忙しく構ってくれず、夫婦生活もないに等しくなり、涙もろくなり、夫の定年が近いというと、退職、即 離婚といった方に展開していくこともある。(ウィキペディアより、一部省略)
おそよ2010年代よりこのような表現が広まっていったようです。
そのような表現が昔なかったのはそれに相当する状況が一般的でなかったからだと考えられます。
なぜそうだったかを考えました。
- かつては農業や自営業の割合が多く、夫は定年にならず自身も一生仕事があった。
- 大家族が多く、子供の世話が終わると孫の世話が始まった。
- 兄弟が多く子育て期間が長かった。
- 平均寿命が短かかかった。
- 家事労働が電化されてなかった。などが原因と考えられます。
これらの事象は一般的になって来た時期も異なり、一概に論ずることは出来ませんがいずれもこの100年以内に起こった出来事です。
身の回りを見ても自分の祖父、祖母などの世代は1から5の条件に当てはまり空の巣症候群になる間もありませんでした。
たとえば私の母方の祖母は5人の子育てを終えるとまもなく孫の世話をし、傍らで夫の仕事を死ぬまで手伝っていました。
おそらく1950年以前に生まれた方は1から5までの理由で空の巣症候群になることがなかったと考えられます。
する事がなくなった喪失感は辛いと思いますが、見方を変えれば自分がしたいことをするチャンスが出来たと考えることも出来ます。しなければならないことが少なくなってしたいことが出来るようになった現在は人類の歴史の中でまさに点のように短い機会です。
この機会を十分に活かすことが出来ればどれほどすばらしいことでしょう。